安倍夜郎先生の作品の深夜食堂。
夜12時から朝7時まで街の片隅でひっそりと
営業をするめしや、人呼んで「深夜食堂」。
メニューはほんの少しあとは店主が作れるものなら
何でも出てくるそんなお店。
粋な店主と個性豊かな常連たちが繰り広げる
あたたかかったり切なかったりする物語。
深夜食堂のあらすじは?
営業時間は夜12時から朝7時まででメニュー表にある料理はほんの少しだけ
あとは勝手に注文してくれれば店主が作れるものなら何でも作る。
変わった営業方針をとっている下町の
小さな料理店「めしや」人呼んで「深夜食堂」。
左目あたりに傷のある店主が一人で切り盛りするこの食堂は
意外なことに盛況で毎夜様々な人が訪れているのです。
例えばこの辺りで有名なヤクザである男。
店主は「竜ちゃん」と呼んでおり気安い関係である彼は
開店して間もない頃から店に通い詰めている常連です。
初めての来店の際に赤いウインナーを注文して以来
すっかり常連となっている竜ちゃん。
懐かしさを感じるタコの形でいためられた皿いっぱいのウインナー
それに反応したのは2丁目でゲイバーをやっている小寿々さんでした。
竜ちゃんのウインナーと小寿々さんがいつも頼むたまごやき
その二つを交換して食べあううちに
立場の違う二人は少しずつ仲良くなっていきます。
深夜食堂
特に会う約束をするでもなく店であったときに
他愛もない話をしながら料理を交換するといった間柄の二人。
そうやって奇妙な友情を育んでいた二人でしたが
ある日暴力団絡みの発砲事件が起こり
組員三名が死傷したというニュースが飛び込んできます。
その組員の中には竜ちゃんの名前も・・・唖然とする親父さんと
小寿々さんでしたが竜ちゃんは一命をとりとめていました。
小寿々さんに頼まれ竜ちゃんのお見舞い用の弁当を作った親父さん。
中身はもちろんたくさんのタコさんウインナーとたまごやきです。
見舞い先の病院で竜ちゃんは小寿々さんの持ってきた
お弁当の二大スターに舌鼓を打つのでした。
サイト内より【深夜食堂】と検索。
深夜食堂のネタバレとその後の展開は?
「めしや」には普通の料理店では
絶対に置いていないような料理もあるんです。
例えばなぜだか絶妙においしい「きのうのカレー」。
冷蔵庫で一晩寝かせちょっと固くなったきのうのカレーを
あたたかいご飯の上にかけて食べる・・・。
親父さんが自分の食事として食べていた「きのうカレー」ですが
カレー屋にはない絶妙なおいしさを誇るそのカレーを求め
お客さんが次々と現れたことを受け深夜食堂は
第一火曜日を「きのうのカレー」の日にすることになりました。
「きのうのカレー」がきっかけとなり思わぬ愛が
生まれたりなんかもしますが親父さんは勝手にやってくれと呆れ顔。
そんなある日のこと深夜食堂に一人の女性客がやってきます。
もうそろそろ店じまいにしようかという朝六時半頃
ふらりとやってきたその女性は一言、親父さんに問いかけます。
「かつぶしある?」
あったかいごはんにのっけておしょうゆをかけて食べたい・・・
そのバカに良い言い方を気に入った親父さんは
お金はあまりないけれど時間はあるという
その女性・千鳥みゆきのために炊き立てのご飯を炊いてあげます。
かつぶしとしょうゆ、炊き立てのご飯・・・
いわゆる猫まんまはシンプルながらも間違いなくおいしい。
深夜食堂
その食事を気に入った女性はどうだい?と問う
親父さんの言葉に「ニッ」と笑みを浮かべます。
その後もちょくちょく店を訪れるようになったみゆき
実は彼女は売れない演歌歌手だったのです。
親父さんの計らいで店に彼女のポスターが貼られるようになると
常連たちが彼女に興味を持ち始めます。
実際に聴いて歌が良ければ買うという常連たちのために
深夜食堂にて開催された小さなコンサート。
曲がりなりにもプロである彼女の歌はその場にいた人々を感動させ
店の常連の作詞家から彼女は曲をもらいます。
しかしみゆきはその後突然、病に倒れてしまいます。
こっそり病院から抜け出てみゆきが猫まんまを食べに来たのは
彼女が亡くなるひと月ほど前のことでした。
もらった曲がヒットチャートに上がり始めた矢先のことであり
その後、曲はミリオンを突破する大ヒットとなりますが
その頃には彼女は既に還らぬ人になっていました・・・。
サイト内より【深夜食堂】と検索。
深夜食堂の感想は?
深夜食堂は夜12時から朝7時までの深夜営業をする
とある食堂を舞台にしたオムニバス短編形式の漫画。
一話につき10ページ程度の短い話なんですが一つ一つの話が
綺麗にまとまっており人情溢れる人間模様が描かれています。
こういったタイトルですがグルメ漫画というわけではなく
あくまで食堂に来る人々の人間模様を
食事を通して描いていく・・・という感じでしょうか。
ただ不思議と読んでいるとお腹もすいてくるんですよね・・・。
素朴で日常でも食べることのできるような
料理の数々が逆に読者の食欲を誘います。
深夜食堂
店主の親父さんは飄々とした好人物ではありますが
左目周辺に大きな傷があったり
いちゃもんをつけてくるチンピラ相手に
包丁を持ち出そうとしたりなにやらわけありな雰囲気。
どこか達観しているというか恐らく今に至るまでに
相当な修羅場を潜り抜けてきたんだろうな・・・
という感じをこれでもかと出しています。
しかし特に親父さんのことが深く掘り下げられることはなく
あくまでそんな店主と客たちのほっこりと温まるエピソードだったり
しんみりとしたストーリーが本編では繰り広げられていきます。
絵柄がなかなか独特な感じですがストーリーの雰囲気と
相まって読んでいると気にならなくなってきます。
というより「深夜食堂」はこの絵柄じゃないと!という感じです。(笑)
一つの漫画に短編がいくつも入っているので
さくさくと手軽に読むことができます。
話も繋がっているわけではないので隙間時間なんかに
少しずつ読んでいってもいいかもしれません。
サイト内より【深夜食堂】と検索。
コメントを残す