大谷紀子先生の作品のすくってごらん。
東京の本社から地方の大和郡山支店に左遷されてきた香芝誠。
大きすぎる雲、やたらと金魚を推している
賑やかな町・・・全てが彼の癇に障ります。
そんな誠でしたがある日、家の目の前にある金魚屋さんで
現代のかぐや姫に出会い・・・?
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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すくってごらんのあらすじは?
東京の本社から地方の奈良県大和郡山支店に
左遷されてきた銀行員・香芝誠。
長らく東京で過ごしてきた彼は田舎の大きすぎる雲にも
金魚をやたら推してくる町にも早速げんなりさせられます。
盆地の熱さに殺されかける誠。
そんなとき彼は謎の金魚屋を営む青年と出会います。
気楽な調子の店主に苛立ち自分は東京からとばされて
いやいやこの町にきたのだと告げる誠。
彼が差し出した金魚すくい用のポイに指で穴をあけ
その場から立ち去ってしまいます。
独房のような新居、おまけに場所は例の店の向かい側。
自分は本来こんな場所にいるはずではないのにと
向かいの店で楽し気に金魚すくいをする町の住人のことも
新しい職場の人間のことも全て疎ましく感じられます。
すくってごらん
そんなある日、誠は再び例の金魚店で店主と出会います。
強引に店内へと招き入れられ金魚すくいをすることになる誠。
金魚は人の気持ちがわかるという店主の言葉を
信じているわけではないものの
誠はポイを何枚使っても金魚が掬えず
逆に店主は一枚のポイで
ひょいひょいと金魚をすくっていきます。
それも酷く、楽しそうに。
そんな二人の様子を見ていたのは
現代のかぐや姫こと生駒乃。
彼女に一目ぼれをしてしまった誠は僅かにこの町と
そして金魚すくいに興味を持ち始めます。
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すくってごらんのネタバレとその後の展開は?
乃に一目ぼれをした誠はせめて金魚を
人並みくらいには掬えるようになりたいと
家で煮干しを使った特訓を開始します。
仕事もバリバリとこなし乃がきっかけで
会社の同僚とも飲みに行けるくらいにはなった誠。
しかし想像以上にライバルが多く
なおかつ難攻不落らしい乃と金魚すくいの
奥の深さにただただ驚くばかりです。
特に彼が驚かされたのは市が力を入れて行われる
金魚すくいの全国大会のことでした。
歩いて町を帰りながら最初とは違い
ここを面白い町だと思うようになる誠。
しかしアルコールをたっぷり摂取していたためか
そのまま外で寝入ってしまいます。
起きたときに目の前にいたのは
見知らぬヤンキー青年と気弱そうな少年。
彼らにあるメンバーの代理だと連れていかれたのは
町の金魚すくい大会の会場でした。
すくってごらん
三人一組で行われる金魚すくいの団体戦。
誠は見ているだけでいいとメンバーの男から言われ
すっかりムキになってしまいます。
練習もした知識も少しはつけた・・・
そう思い参加をする誠でしたが想像以上に奥が深い
金魚すくいの世界に結局手も足も出ません。
掬えたのはたったの一匹・・・。
しかし誠にとってその時間、そしてその一匹の金魚は
とてもかけがえのないものとなりました。
金魚すくいで使われる小赤と呼ばれる金魚たちは
売り物にならない和金。
脱落者だと聞き自分と同じだと感じる誠。
しかし彼は卑屈になるわけでも
金魚すくいを嫌いになるわけでもなく
そうやって一度はじいたものにも
活躍をするチャンスを与えているのだとこの町は
ここの人たちは優しいと口にします。
小赤のように生きていくのも悪くない・・・。
そこにはもう町に来たばかりのエリート然としていて
卑屈な誠はもういませんでした。
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すくってごらんの感想は?
まさかの金魚すくいがテーマというかなり変わった作品。
本来読まない類の作品なのですが
クチコミの評価が割と高かったので
ちょっと興味が出て読んでみました。
読んでみると口コミに偽りなしでこれがなかなか面白い。
まずイラストが非常に綺麗で金魚の描写や
老若男女の描き分けに水の描写などなど・・・
作中の季節は夏なんですが季節感が感じられる
キラキラとした素敵なイラストです。
すくってごらん
最初はつまらない町だと卑屈で
完全に嫌な奴そのものだった主人公・誠が
きっかけはどうあれ町のいいところ金魚すくいの魅力に
気付いていくところはとても良かったです。
金魚すくいに目覚めたのもはっきり言って女目当てでしたので
最初は何だこの主人公と思っていましたが
徐々に本来の彼の人柄が出始めて愛着がわいてきました。
テーマがテーマなのであまり長い作品ではなく
全3巻で完結する漫画となっています。
サクッと読めるテイストの話ですが絶妙に奥が深いく
夏の爽やかな情景が生き生きと描かれた作品となっています。
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