安藤ゆき先生の作品の町田くんの世界。
黒髪メガネでこのご時世に
スマホすらもっていないアナログ人間。
見かけによらず勉強はいまいちで
かといって運動ができるわけでもない・・・。
そんな町田くんですが不器用ながらも
人間を愛する彼の周りには
同じように彼を愛する人で溢れています。
町田くんの世界のあらすじは？
町田一、16才。
五人兄弟の長男である彼は身重の母親を気遣って
朝から家事に勤しみます。
基本的に料理は卵を焼くか茹でるかしかできない彼ですが
下の弟や妹の面倒をよくみて
さらにしっかりと気遣ってあげることのできる良きお兄ちゃん。
そんな兄に妹・ニコはお兄ちゃんは本当に格好いいと
繰り返していますが当の本人はいつも
よくわからないといった反応を見せるばかり。
黒髪で眼鏡という地味な風貌でまじめでこのご時世に
スマホすら持たないというアナログ人間っぷりです。
見かけによらず勉強はいまいち
しかし運動ができないところは見かけ通りです。
町田くんの世界
不器用で要領が悪くマイペースながらも人並みに傷ついたり
言われたことを気にする感性は持ち合わせている町田くん。
そんな町田くんですが周囲の人間の細かな変化や
悩みに気付き人を愛しながら彼は毎日を過ごしています。
そして町田くんが人を愛するように彼もまた
人に愛されながら今日も生きているのです。
ある日の授業中、彫刻刀で指をざっくりと
切ってしまった町田くんは保健室へ行きます。
あいにく養護教諭は留守。
偶然居合わせたクラスメイトの猪原が手当をしてくれますが
彼女は町田くんとは反対に人間嫌いの少女で・・・。
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町田くんの世界のネタバレとその後の展開は？
ひょんなことから猪原に手当をしてもらった町田くん。
その時のお礼をしようとしますが
クラスメイトに聞くと彼女は普段から
ほとんど教室にいないことを知ります。
手当のお礼とその際に汚してしまったハンカチを返す町田くん。
彼女は相変わらず人が嫌いだと言いますが
他人のためにそこまでしてくれる猪原が
人を嫌いとは彼には思えませんでした。
そしてどうやら彼女が自暴自棄に振る舞う原因は
中学時代にいじめにあっていたことが原因だと知ります。
街で猪原がナンパされている場面に遭遇しひょんなことから
それを引き留めた町田くんは彼女の家庭までもが
冷え切ってしまっていることを知ります。
人のことが好きな町田くんでしたがその中でも
家族といる時間は彼にとって特別なもの。
あの場所が彼女にはない・・・
そのことを知った町田くんは彼女に
今度目玉焼きをごちそうすると告げます。
町田くんの世界
突拍子がなくてちょっとずれている町田くんの気遣い
しかし猪原はその言葉に初めて笑顔を零すのでした。
それ以来、徐々に学校でも仲良くなっていく町田くんと猪原。
町田くんのマイペースっぷりは相変わらずですが
猪原は彼のことが明らかに気になっているようです。
妹（5歳）に彼氏がいることが判明し
恋とはいったいなんなのだろうかと悩む町田くん。
そんな彼の下駄箱にある日
一通のラブレターが入れられていて・・・。
しかしそのあて名はクラスメイトの男子！？
人を愛する町田くんはこの手紙に
一体どのような返事を返すのでしょうか。
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町田くんの世界の感想は？
「このマンガがすごい！2016」のオンナ編3位に
入賞していた作品ということでこの機会に読んでみました。
調べてみたら他にもいろいろな賞を受賞している話題作。
漫画としては物凄い波乱の展開や大きな困難に挑む・・・
みたいな作風ではなく人間を愛する
マイペースな少年・町田くんの
日常が優しいタッチで綴られています。
絵も物語自体も非常に優しい作品で
読んでいてほっこりさせられます。
取り立てて優れているところはなく人としてそれなりに
悩みも抱えながら生きている町田くん。
町田くんの世界
しかし人を愛し日々色々な人と
関わり合いながら生きている彼は
自然と周りからも愛されるようになります。
全体的にメッセージ性のある作品に仕上がっていますが
それが押しつけがましくなく
スッと心に染みわたってくるような感じです。
基本的に一つのエピソード自体は一話完結なので
物語の雰囲気も相まって
楽に読めるタイプの作品なのではないでしょうか。
容姿、学力、運動神経・・・
こういったステータスでは推し量れない魅力のある町田くん。
読むと自分も人にやさしくしようと思えるそんな作品です。
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